2024年01月08日
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三百字小説『警邏部隊のトリケラトプス』

Written By: 遠野秋彦連絡先

 街では凶悪犯罪が多発した。

 そこで、警邏部隊を編成することになったが、人間では制圧されてしまうので恐竜で編成されることになった。

 「というわけで、トリケラトプス君。君も警邏隊員だ」

 「オレ、草食だから弱いんだけど」

 「それでも人間より強い」

 「仕方ないなあ」

 恐竜警邏隊は街のパトロールに出動した。

 「ティラノ隊長。そろそろ腹が減りました」と隊員達が不平を言った。

 「お弁当を持って来たからみんなで食べよう」

 「お弁当なんてどこにあるんですか?」とトリケラトプスは質問した。

 肉食恐竜全員がトリケラトプスの方を見た。

(遠野秋彦・作 ©2024 TOHNO, Akihiko)

遠野秋彦